出逢いの場に向かう前に身につけたい力
出逢いが恋愛へと発展しない人、お付き合いが出来ても何故か不安ばかりが先に立ち長続き出来ない人・・・この様な人たちに身につけてもらいたい力が『認識力』です。自己愛情認知力とも言います。
「この人の事が好きなんだ」「今自分は恋をしているな」といった実感値をきちんと持てる力です。
出逢いの場に行く気持ちがあるんだから、当然持っていると思いがちですが、意外にこの能力の弱い人が最近ではとても増えている様です。
自分の気持ちも分からない人は、当然相手の気持ちも分かるわけがありません。
人が自分を好きなのか?好かれていたけど、冷められてしまった?そういった事もわからなくなってしまいます。
『認識力』を低くしてしまう3つの要因
①強い自己防衛本能
自分が傷つく事を先に考えてしまい、恋愛に臆病になってしまいます。原因としては過去にひどい失恋を経験してしまった、逆に失恋経験がほとんどない人でも、自分の気に入った人から拒絶されるかもしれないと思うと傷つかない楽な道(友達関係)を選んでしまいます。
自己防衛本能によって、関心が無いと思い込もうとしたり、本気になる前に心にブレーキをかけたり。「この人は私の事なんて好きにならないでしょ!!」と思い込もうとします。
【エピソード1. アプローチしないイケメン男子の思い込み】
ある街コンで、なかなかの美男2人美女2人がテーブルを囲んでいました。片方の男子が1人の女子をしきりに口説いていました。女子の方もまんざらでもなさそうでしたが「えー」とか「でもー」とか言いながらどっちつかずの態度を取り続けていました。
口説いていた男子はついに業を煮やして「彼女を迎えに行くから帰る」と言い、席を立ちました。口説かれていた女子はさすがに面白くありません。「彼女がいるなんてひどい!」と怒り、結局そこのテーブルはバラバラになってしまいました。
その後、残った方の男子に話を聞いたところ、その男子はさっき席を立って行った友達が口説いていた女子が気になっていたとの事でした。しかも席を立っていった友達に彼女がいる事も知っていました。
その女子が気に入っていたのならなぜ「今回は俺に譲れよ」と言わなかったのでしょうか?実はそこには、その男子の過去の経験が影響していました。バスケ部のキャプテンをしていたその男子は学生時代からモテていました。選択権が自身にあったため、面食いになってしまい、好きになる相手には、いつも必ず彼氏がいたそうです。
頑張っても振り向いてもらえない、失恋して、傷が癒えて、やっと新しく好きな子が出来ても、やはりその子にも彼氏がいる。それを繰り返すうちに「どうせ俺が好きになる子には、彼氏がいる」と思い込む様になり、恋愛が出来なくなってしまったのです。
人間にはリズムがあります。そしてどんな魅力的な人との恋愛にも波があります。素敵な相手と出逢ったばかりでウキウキしている時、両想いになって絶好調の時、ちょっと倦怠期、そして修復が難しそうなほどこじれてしまう時。
他の相手との恋愛が盛り上がっている時期にその人を好きになっても、想いが遂げられる可能性は高くありませんが、相手との関係が下り坂の時にアプローチすれば、つきあえる可能性も出てくるかもしれません。
最初から「この人は無理」、「アタックしても無駄」と思い込むのではなく、好きな人が出来たら、ちゃんとアプローチしましょう。仮に相手がいたとしても、タイミングによっては成就する場合もあるのです。諦めずにアプローチすることが大切なのです。
②現実逃避
生身の人間同士のリアルな付き合いを無意識に煩わしく感じ、現実味の薄い存在を恋愛対象にしようとします。例えば、俳優やアイドルなどにファンとしてではなく、1人の異性として、恋愛感情を持っているように感じてしまい、度を越した後援活動を行ったり、交際をしていると思い込んだり、日常出逢う異性をその俳優やアイドルと比べたりします。
また、「私と付き合う人は○○であるべき」、「△△な人でないと、好きになれない」といった具合に思い込みが強く、人柄よりスペックで相手を見る傾向があります。
【エピソード2. それって恋愛?やり手経営者40代女性】
都心でエステティックサロンを経営するその女性、プライベートでは、ある売れない俳優の大ファンで、休みのたびに舞台に通うほどの熱心さでした。
ある日その追っかけ一筋の彼女から「両想いの人が出来たから紹介したい」との連絡がありました。彼女が紹介してくれたのは、劇団員で最近テレビデビューしたという俳優さんのタマゴの様な男性でした。どの様なお付き合いをしているのか聞いてみると、連絡はSNSで彼のお芝居のチケットやDVDを何十枚も買ったけど、ファンの子の手前、自宅は教えてもらっていないとのこと。
「目が合っただけでドキドキする」と満足しています。
傍から見ている限りは、ちゃんとお付き合いしているわけではないと感じますから、深く傷つくことはないかと思います。しかし、この様な現実逃避を続けていると、認識力は下がってしまいます。
③鈍感
これまでにお伝えした、『自己防衛本能』と『現実逃避』はこの鈍感と繋がっている様です。
自己防衛本能が強いため現実逃避をする様になり、憧れや非現実とリアルの境界線が曖昧になることで、自分の気持ちにも、相手の気持ちにも鈍感になっていきます。まさに魔のループ。抜け出すのは大変です。
【エピソード3. 誰が誰の彼氏?】
仲の良い2人の女性、彼女たちにはそれぞれに付き合っている男性がいるとの事でした。
「Aさんは、誰と付き合っているんですか?」
Aさん「Kくんです!!」
「Bさんは、誰と付き合っているんですか?」
Bさん「Kくんです!!」
?????
「Kくんは、誰と付き合っているんですか?」
Kくん「今ですか?誰とも付き合っていませんよ!!」
AさんもBさんも鈍感すぎます・・・
恋愛とは『自分の気持ちや相手の気持ちを確認する作業の繰り返し』です。自分の気持ちに素直になり、相手の気持ちにも心を配ることが出来れば、出逢いのチャンスを掴めるようになりますし、お付き合いの際もお互いの気持ちの温度や距離感を適度に調節しながら末永くお付き合いが出来る様になります。
まとめ
人の心は常に変化します。
一度「好き」と言われても、その気持ちがずっと続くわけではありません。心のアンテナを伸ばして『昔、言われた言葉』ではなく、『今、目の前にいる相手の様子』を見て、感じてください。
(次回、「認識力を高めて幸福になりましょう」に続きます)