「彼はすごくいい人、いい人なんだけど・・・」
良いお友達、尊敬する先輩、お兄ちゃんの様な存在、等々これまでに何度も記述したこのワードに、毎度書いている自分もイラつく始末。
今回は、脱いい人止まりに欠かせない力の一つ「魅了力」に焦点を当ててお伝えしましょう。
本日の内容、もしもこの世に『タイムマシーン』なるものが存在するのであれば、真っ先に若い自分に届けてあげたい。
Mr.いい人
遡ること半世紀、50年以上も昔から私はいい人だった。(今も変わらずだ)
3人姉弟の真ん中、今や絶滅危惧種とも言われる中間子だった私は、その特徴を完全に身につけていた。
争いごとを好まず、周りに気を使い、なるべく自分を出さず、なるべく敵を作らない。
理想の女性は、こんな自分を好きになってくれる女性。
人畜無害な男の子だった私の事を嫌いだという人は恐らく、そういなかったと思う。そうならない様に生きて来たし。
学年が変わってもクラスには大体、1人か2人は可愛い子がいたが、間違いなくその子達とは仲良しだった。
クリスマス会だなんだと子供ながらに一緒に盛り上がっていたものだ。
時は経ち、思春期を迎えた私は、あろうことか工業高校に進学してしまった。
そんな不幸な進路を選択してしまった私にも唯一の楽しみがあった。それは登校の時だった。
違う高校だったが、同じ道を通う女子がほぼ毎日、声を掛けてくれて並走する。
中学の時、一度だけ同じクラスになった、学年でも1.2を争う可愛い子だった。
教室に着くと、それを見ていた同じクラスの奴が冷やかしにやって来る。小さな小さな優越感に浸る。
頭が良くて、スポーツが出来て、性格も良かった。
彼女との忘れられないエピソードがある。
中学時代、彼女は視力が弱く、いつも最前列の席だった。ある日の席替えの時に彼女から声が掛かった。「隣に来ない?」
一生の運をここで使い果たしても悔いは無いと思った。
意を決した私は、恐るべき下心をひた隠しにして先生に告げた「本気で勉強しようと思っていますので一番前の席に座らせて下さい!!」
先生:「目は悪くないよね?」私「はい・・・」先生:「じゃあダメ」
一瞬の出来事だった。あの光景は今でも走馬灯の様によみがえる。
「そこは、最近視力が落ちたんですとかなんとか、うまく言えやっ!!」タイムマシーンさえあれば伝えるところである。(ドラえも~ん)
長々と自慢話を語った様に思われるかもしれないが、これこそがMr.いい人の生き方だ。
この話の中に、『告白』や『振られる』や『付き合う』は出てこない。
誰も傷つけないのは大事なことだが、「自分も傷つきたくない」はいい人止まりから抜け出す上での最大の足枷になる。
告白して振られるのは怖い、だったら今の関係を続ける。
そんな姿勢の人間に、相手が抱くのは『LOVE』ではなく、せいぜい『LIKE』だ。
魅了力
いい人である事は当然の事、傷つくことを恐れずに自分の想いをしっかり相手に伝える事は恋愛を成就する上で大変必要なことではあるが、
いい人からレベルアップする、選ばれる男になるために必要な力の一つがこの『魅了力』である。
- この人とまた会いたい
- この人ともっと一緒にいたい
- この人のことをもっと知りたい
この様な感情を相手に抱かせる力が『魅了力』だ。
高校一年の夏休み、私は父親の仕事の手伝いをしていた。
ある日、父と現場に向かう途中での出来事である。軽トラの助手席に座っていた私の目の前を横切る見覚えのある男と初めてみる女の子。
向こうも気付いて信号待ちの軽トラに近づいてきて、「こんちは!!こっち俺の彼女!!」
すぐに信号が変わり、動き出す軽トラの窓越しから、私「どうも!!」と一言。
ぜんっぜんカッコ良くない男(失礼)、勉強は普通、スポーツはあまり得意には見えない、でも人懐っこくていい奴で、明るくて楽しく、
おしゃべりも面白い。正直ここまでは私とたいして変わらない。でも彼には高1で彼女がいた(正確には中3からだ)。何故だ!!
その時は答えらしい答えは出なかったが、ある程度の人生経験と学びを得た現在、当時の彼と私の違いの多くを気付かされた。
彼は、
- 嫌いな物事に対して、はっきり嫌いと意思表示する。
- 「何でもいいよ」とは決して言わず、自分の意見を伝える。
- 多少の事では諦めない。
- 好きな人(事)には一途でまっすぐ
- 自分の事が大好き
私とは真逆だ。
親友が恋敵であっても、かまわずに突き進むから、敵も多かった。
それでも彼の優先順位は揺るがなかった。
今思えば、彼は当時から男として私のかなり前を歩いていたと思う。
ここで一つ、いい人止まりの人がやりがちな過ちをお伝えしよう。
それは『どの異性に対しても優しい』である。
いい人は基本誰にも嫌われたくないから仕方がないが、これでは本命の女性の眼中になど入れるわけがない。
とは言え、大好きな女性に優しくして、他の異性を雑に扱えと言っているのではない。
他の異性に優しくするならその100倍、大好きな女性に優しくする。何を置いても、優先順位はその女性を一番にする。特別扱いする。
これが大事だ。もちろんそれだけではなく、ちゃんと想いを伝える。ここまでがセット。
前述した彼もそんな男だった。彼女の事を一番に考え、楽しませる為の努力を惜しまなかった。
エネルギーレベル
魅力的な花の代表として挙げられる薔薇を想像してほしい。
見事に咲いた一輪の薔薇と少し枯れかかった百本の薔薇、魅力的に感じるのは当然ながら前者だろう。
人間も同じ、エネルギッシュに生きる、はつらつと過ごす者と、少し影がある様な無口な者であれば、一般的には前者に魅力を感じるだろう。
イケメンが演じる影がある男性が素敵な女性を振り向かせるドラマと現実は全く違うのだ。
健全な女性が健全な男性に魅かれるのが現実だ。小さなことにいつまでもクヨクヨと落ち込んでいる場合ではない。
色気
いい人止まりを卒業して、理想の女性に選ばれる大人の男として持ち合わせておきたいのが『色気』である。
いい人止まりの男性には共通してこの『色気』は皆無だと言っていい。
「色気とは何ぞや?」と聞かれれば、私は『自信』と即座に答えられる。
一般的に女性は、本能的に『安心・安全・安定』を求めていると言われる。
『自信』を身につけた男性は『余裕』という副産物を生み出し、女性に安心感を与え、更にはそこから醸し出される色気で、
相手の想いを『LIKE』から『LOVE』に変えさせる。
『色気』は、数多くのライバルを押しのけ、自分が惚れた女性を振り向かせるための最大の武器となることを覚えておいてほしい。
自分は、自信も余裕もありませんと思った『いい人止まり男子』は少なくないだろう。
何もそんな大層な自信を持つ必要はない。今日まで元気に生きてきている、殺意を持たれるほど他人から嫌われていない。
少なくとも、自分では自分の事をいい奴だと思う。これで充分だ。
自信とは文字通り自分を信じること、自分を好きでいる事である。
自分を好きではない人、自信の無い人のことを相手は好きにはならないのだと肝に銘じておこう。
魅力的な仕草
ここでは、魅了力を高めるのに使える仕草を紹介しよう。
- 椅子に座る際は深く座り、背筋を伸ばす
- 話をする時は身振り手振り(ボディランゲージ)をつける
- 話すスピードは相手に合わせるのが理想ではあるが、なるべくゆっくり話す
- 相手の話を聴いた時のリアクションは大きく、ゆっくりとる(頷く)
- 視線を動かし過ぎない、話の大事な局面の時は相手の目をみる
フェロモン
説明がつかない、何故か分からないがあの人に魅かれる。
そのような時に人は、『フェロモン』が出てるのでは、と発する時がある。
このフェロモンは色気とは違って、説明が難しい。
フェロモンを醸し出す、フェロモンを嗅ぎ分けるとはどういうことだろう?
女性は恋愛をするとキレイになると言われる。
私もそんな女性を何人か目の当たりにしてきたので、そこは強く肯定する。
そこにヒントがありそうだ。
仮にまだその恋愛が成就していなくても、フェロモンは分泌され、その人の魅力をより際立たせる。
また、積極的に恋愛を楽しもうとする人は、そのフェロモンを敏感に嗅ぎ分けることが出来る。
つまりは、魅了力を上げたい、魅力的になりたければ、積極的に恋愛をすることが近道のようである。
積極的に恋をしよう
周りそんな人がいないと嘆く声が聞えてきそうだ。
周りにそんな人がいないのではなくて、見つけることが出来ていないのでは?
話は変わるが、
コロナが流行したせいもあり、最近はCMも出来るほどのキャンピングカーブームの中、佐賀の街中でもよく見かけるようになった。
私の趣味は車中泊なのでキャンピングカーには大変興味があった。但しそれは最近の事ではなく、ブームが起こる十数年も昔からだ。
その頃でも、佐賀でキャンピングカーはよく見かけた。他県ナンバーも含めてだ。
そこで皆さんに問うが、十数年前にそんなにたくさんのキャンピングカーを見かけた事はあっただろうか?恐らく答えはNOだろう。
興味がある私が見かけたキャンピングカーは、間違いなく同じ数、佐賀の道を走っていた。興味の無い人はそれに気づかないのだ。
これを盲点(スコトーマ)という。
つまりは何を言いたいかと言うと、恋愛に積極的でない、興味が持てない者は、いくら近くに素敵な人がいても気づかないし、
フェロモンを醸し出す事も出来ないので、周りからも相手にされないのだ。
最初は『憧れ』でもいい、大事なのは心がトキメキを思い出すことだ。
何かを始めるのに遅いことは決してない、恋愛も同様である。
今日が人生で一番若い日、積極的に恋をしよう!!