「性格の不一致で別れました」 男女がお別れする際によく耳にする言葉です。
そんな人達にあえて問いたいのですが、性格が一致するとはどの様な状態でしょう?
几帳面、大雑把、自分に厳しい、自分に甘い、インドア派、アウトドア派、その他諸々。 様々なジャンルに対して、各々の性格による考え方に違いが有ります。
友達グループの場合、いくつかの共通点を見出してコミュニティが形成され、ある程度の距離を保ちつつ、付き合いが継続されていきます。男女がお付き合いする上で、あるいは結婚生活においては、友達グループのそれより近い距離で様々なシチュエーションに対して、二人で対峙することになりますから、全ての考えが一致することはあり得ません。 一般的には、どちらか一方が相手に合わせて、その場を収める事になるでしょう。
この時、意見を通す側とその意見に合わせる側のバランスが不均等になると、トラブルになってしまいます。
「わがままばかり言いやがって!!」「なんでいつも私ばかり我慢しないといけないわけ?」
「俺(私)たち、合わないよね」で終了します。
ここからは、皆さんも思い当たることがあるかもしれないエピソードやその原因、上手くいくための考え方をお伝えします。
マイ憲法
例えば、相手がデートで遅刻してきました。
「そんなこともあるよ」とあっさり流す人もいれば、「遅刻なんてありえない」と怒る人もいます。 それは各々の「遅刻」という物事に対する思考パターンが違うからなんですね。
「そんなこともあるよ」という人の中には、遅刻=○○という定義はなく、 怒る人の中には遅刻=悪いこと、マナー違反、失礼などの定義づけがされています。
つまりは人にはそれぞれ違った『マイ憲法』のようなものが刻み込まれていると言えます。
そのマイ憲法を誰かが破れば怒り、あろうことか自分が破ってしまうとひどく落ち込んでしまったりします。 ひとつの物事に対する思考パターンに従ってその後の行動や感情がついてきます。
お互いのマイ憲法は当然違いますから、目の前で同じ現象が起こっても各々の反応は違ってきます。その違いが大きいとトラブルが起こります。 その様にならないためには、お互いのマイ憲法を理解する事です。相手はこういった場合こんな反応をするだろうと予測がつくことで、冷静な対応が取れます。
あなたならどうする?
こんな時、あなたなら何と答えますか?
楽しみにしていたデートが相手の仕事の都合でキャンセルに
「ごめん!急な仕事でデートはキャンセルで。。。」
「 」
パターンA「は?なんでドタキャン?最低!この前もそうだったよね(怒)」
その時の相手の反応は、「そんなに怒らなくてもいいだろう!!」と修羅場になるか、黙り込んで気まずいムードとなります。当然NGです。
パターンB「そうか。。。仕事ならしょうがないよね!」
これ、言いがちなパターンです。実際にしょうがないし、相手も謝罪しているわけですからね。でもこれだと、相手によっては、「自分とのデートってそこまで楽しみにしていたわけではなかったんだ」と、冷めさせてしまうかもしれません。
パターンC「すごく楽しみにしてたのに~残念!!今度埋め合わせしてね。お仕事頑張って!!」
相手の反応は、「本当に申し訳ない、今度は美味しいディナーをごちそうするね!!」的な感じになり、より一層愛情が深まります。 もしどうにもこうにも怒りが収まらない時には、怒りのピークは長くて6秒間ですから、6秒間は何も言わず、 どう話すことが今後の二人の為になるかを考える時間を取りましょう。 謝らせるとか言い負かす事は修羅場にしかなりません。その行く末は残念な未来となってしまいます。
心配だからこその怒り
あるカップルのお話しです。
彼がちょっと太り気味、ぽっちゃりするくらいなら良いけど、体に良くないお菓子やジャンクフードが大好きで、彼女がいくら注意してもやめてくれない。
彼女はなるべく甘さ控えめのお菓子を作ったり、出来る限り手料理を作っても、彼一人の時はお菓子を食べてどんどん太っていき、最近はそのことで喧嘩 ばかり。彼は「そんなにうるさく言うからストレスで食べて太るんだ」と。
食べ物に限らず、お金遣いが荒い、時間にルーズ、格好がダサいなど、付き合いが長くなると相手の色々な事が気になってきて、腹が立ったりすることもあります。 他人なら何とも思わないかもしれませんが、彼氏だからこそ相手にこうなってほしいという理想があります。
心配だからと言えば聞いてくれるのではないか、私の事を思えば貯金してくれるのでは、せっかくのデートだから少しはおしゃれしてくれるのではと思ってしまいます。 要するに、相手を自分の思い通りに動かしたくなります。
但し、思い通りは良い言葉ではないので、心配だからと言って、本音は自分の思い通りならないことで腹を立てていたりします。 もちろん、この『心配』には嘘はないはずです。
自分の気持ちにこたえてくれるはず
彼女が夜遅くに出歩くことを嫌がったり、他の男性がいる飲み会に参加する事さえ禁止する人がいます。
確かに大切な彼女が夜遅くに事件に巻き込まれたり、違う男性にアタックされたりするのではないかと、考えると気が気ではないかもしれません。
お互いに好きだから心配する。だからこれは分かってもらえるはず。分からない相手の方がおかしい。 こんなにこちらが心配しているのに、それを聞かずに好き勝手するのがいけないと怒りの感情を持ってしまいます。 これも結局は、「相手は自分の思い通りに動いてくれるもの」こちらの気持ちを考えたらそうするはずという思い込みからくる感情です。
あなたと相手は違う人間
彼がお菓子ばかり食べて太るのも、お金の使い方が荒いのも、彼女の為を思っていないわけでもなく、彼女を困らせようとしているわけでもありません。
また彼女が夜遅く出歩くのも他の男性のいる会に参加するのも本人の社交的な性格であって彼に嫌な思いをさせようと思っているわけではありません。 自分と相手は違う人間です。自分があり得ないと思う事も相手にしてみたらあり得ない事なんかないことがあります。 ここを理解することが大切です。
思い通りにはならない
男性と女性は全く違う生き物です。 とは言え、相いれないわけではありません。
男女の根本的な違いを学び理解することで上手くいかないことが多い男女の関係を素敵な関係へと変えていきましょう。 理解できないから腹が立つ、すれ違っているから腹が立つ。 そうであれば相手の脳がどう考えるのか、自分から発動するこの感情はどういったものなのかという事を知って頂きたいと思います。
男女は上手くいかない事だらけ(後編)に続きます。